南岳観光地-衡山
衡山の他の四岳(北岳恒山、東岳泰山、西岳華山、中岳嵩山)と比べ気候条件に恵まれ、木や竹が繁茂し一年中緑に覆われている。木や竹が茂り、奇異な花・草が多く、景観の美しさから、古来より「南岳、独り秀なり」などと言われてきた。また衡山景観を良く言い表 す表現として「祝融峰の高さ」「蔵経殿の秀」「方広寺の深さ」「水簾洞の奇」の「衡山四絶」がある。
衡山は中国で有名な五山の内の一つで、南岳とも呼ばれている。湖南省の衡山県南岳鎮の北側に位置し、もともとは道教 の聖地であったが、仏教伝来以降、多くの仏教寺院もこの地を選び建てられ、道教と仏教が共存する珍しい地でもある。1982年に国務院より国家級重点景観 区に認定されている古跡と名勝が数多くある山である。
衡山は大小七十二の峰からなるという。有名なのは、祝融峰、天柱峰、芙蓉峰、紫盖峰など。中でも祝融峰は最も高く、標高が1298mである。ここは古くから神聖な山として崇拝され、歴代皇帝や、数多くの文人墨客が訪れている。
古代では堯帝、舜帝、禹帝が衡山を訪れ、祭祀を行ったという。また、李白、杜甫、朱熹、譚嗣同などの歴史上の著名人をはじめ、近代では周恩来、叶剣英、胡輝邦、陶鋳、郭沫若などの国家指導者までが衡山を訪れている。その為、衡山には文人墨客が詠んだ名詩が3700 首以上も残されている。